海外グレイヘア最新レポート

白髪になるか黒髪になるか、影響していたのはやはりアレだった。

こんにちは!andgray(アンドグレイ)です。

今回は白髪対策をした事がある方なら

誰もが1度は考えた事があるであろう

「一度生えた白髪はまた黒髪に戻るのか」

についてお話していこうと思います!

近年、海外で行われた白髪についての研究では

「一時的ではあるが黒髪に戻ることがある」という結果が出たというのです。

基本的には白髪は黒髪に戻る可能性は低いとされていますが

まだまだ解明されていない白髪のメカニズムが沢山あるという事ですね!

今回は2021年に報告されたコロンビア大学の研究の一部を解説していきます!


目次

【生まれたての毛髪は透明】


そもそも私たちの髪は

なぜ色が付いて生えているかご存知ですか?

頭皮の毛穴の奥で生まれたばかりの

透明な赤ちゃん毛髪に

黒の成分であるメラニン色素が

ギュギュっと注入された結果、

通常の髪色(例えば黒髪)として

1ヶ月に約1センチのペースで毛穴から出てきます。

そのメラニン色素の注入が徐々に弱く少なくなっていくと髪は色を失っていくので

最終的には透明=白髪に見える、となるのです。

毛髪は最初から黒い細胞で髪が作られるのではなく、

むしろ始まりは白で黒く着色されて生えてたんですね。

今回の記事ではこのメラニン色素がポイントになってくるため、

メカニズムを頭の片隅に知っておくと分かりやすいです。

白髪の原因は主に

①老化

②遺伝

③ストレスやショック体験

(薬の副作用や代謝障害も原因になることがあります)

今回はこの原因の中でも

③の”ストレス”と白髪の関係について研究した結果のお話しです。


【ストレスは白髪になる引き金】


すでに2020年英科学誌ネイチャー電子版の論文の中で

ストレスで白髪になる事が解明された趣旨の記事が紹介され話題になりました。

なんだか最近ストレス感じてたから白髪になったのかなーって

漠然と考えてた事ありますよね。

あれもただの気のせいだけでは無いって事です。

ストレスを感じると出てくるノルアドレナリンという神経物質が

メラニン色素を作る工場のような細胞をモーレツに活性化してしまう、

つまり黒くする工場が過剰に働きすぎてしまうので

ついにメラニンを出荷できなくなってしまう!という状態で

その逆もあり得るのか?というのが今回の研究のお題です。

結論として

「一時的ではあるが黒髪に戻る事がある」

というなんとも夢のある結果が報告されたのです!

ではいったい何が黒髪へと戻してくれるのでしょうか。

そして”一時的”とはどういう意味なのでしょうか。


【髪の年輪を利用した研究】


研究を行ったコロンビア大学のローゼンバーグ氏率いる研究者の報告によると

白髪や黒髪などを含む14人の被験者から毛髪を抜き取って

色素の状態を分析し髪の歴史を調べるという方法で行われました。

ちなみにこの研究は

ストレス増加と毛髪の変化を同時に正確に照らし合わせる手段が無いため

まるで毛髪の”年輪”のように残っている過去数年、数ヶ月の情報を

デジタル化して測定する新しい方法で行われました。

研究の被験者の毛髪内の色素パターンからは

黒髪と思われていた毛髪の履歴のなかに

過去1年間のうちに白髪になった形跡が見つかり

生活ストレスが少なくなると

正常に黒髪に戻っていたという事が判明したのです。

つまり、本来ならまだ黒いメラニンを作る事ができる細胞も

強い生活ストレスによって一時的なメラニン不足で白髪になったものの

ストレス環境が改善されれば

再び自然に正常な黒髪を生やすことが出来るという事が判明したのです。

被験者の中には2週間の休暇で5本の髪が色を取り戻していた報告もあったそうです。


【ストレスからの開放がカギ】


ストレスが白髪の原因になる事は分かっていたけれど

逆に、しっかりと休暇を取り生活ストレスを無くすという事もまた

ここまで大きな影響を毛髪のメラニン幹細胞に与えるという事実は

研究者も驚きを隠せなかったそうです。

しかしまだまだ研究は進められている途中です。

現在では40歳以上の白髪を持つ被験者には

同じような結果は報告されていません。

やはり白髪は全ての人に訪れるエイジングのサインなのでしょうか。

メラニン色素を生み出す幹細胞が

完全にその働きを止めてしまう前に

出来るだけ身の回りのストレスから開放されることが

その後の黒髪の維持にとても大きな影響を与える事が

きちんと研究されているという事に変わりはありません。


【白髪は体内からのストレスシグナル】


長いパンデミックを経験している世界中の人々にとって

今まさにこの”強い生活ストレス”を無視する事は出来ません。

心身ともに大きな影響を与えるストレスの解消には

”マインドフルネス”や”運動・睡眠”といった

おなじみの方法があり

ここ数年で日本でも少しずつ

”休むことの大切さ”に目が向けられつつありますが、

これはとても重要な事といえます。


【美容から未来の医療へ】


ストレスの危険性は内面的で目で見て確認する事が今は出来ずに

自覚する頃には色んな影響が身体に起こる可能性があります。

今回の研究を報告したローゼンバーグ氏によると

「今回の研究方法を用いて

毛髪あるいは白髪の存在が、

目に見える身体の内側からのシグナルとして

医師が毛髪の色素を診断ツールとして使えるようになることが理想」

と述べられています。

今回の研究のテーマである「白から黒」というのは

人間の「老いた」白髪が「若い」色素を取り戻す仕組みを解明することで

ストレス軽減や老化の進行を遅らせることを目的とした治療など

将来の新たな発想の始まりになる可能性が秘められています。

なんだかもう一度自分の白髪をじっくり見てみたくなりました。

美容の観点から言えば

なるべく生えないでくれたら良いと思う白髪ですが

近い将来はまったく新しい視点で白髪を扱う日が来るのかもしれませんね。

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